生活保護受給中に障害年金を申請する際の注意点【江東区の事例付き】

江東区で障害年金の申請サポートをしている「心と福祉とお金に強い社労士」西川です。

今回は、生活保護受給中、もしくは、近い将来に生活保護受給を検討している人が、障害年金の申請を社労士に依頼したいと考えている場合の注意点を書きました。

目次

生活保護と障害年金は両方受け取れる?

生活保護と障害年金を両方合わせて受給することは、実質的にできません。

「実質的に」というのは、障害年金が収入認定されるため、その分生活保護費が差し引かれて支給されるので、もらえる額は変わらないという意味です。

たとえば、生活保護費が13万円だとします。
障害年金の受給が決まって、月7万円受け取ることができるようになったとします。
すると、障害年金は収入認定され、生活保護費が差し引かれて、6万円の支給になります。

13万円:生活保護費のみ

13万円:生活保護費6万円+障害年金7万円

収入認定とは

生活保護費は最低生活費がもらえます。最低生活費に満たない収入がある人は、それを差し引いて生活保護費がもらえます。
収入はすべて申告しなければなりません。収入の中でも、収入と認定されるものと認定されないものがあり、収入と認定されるものを「収入認定」と呼びます。

障害者加算

1級、2級の障害年金の受給権者の場合、障害者加算がつき、その分生活保護費の支給額が増えます。
加算額は地域によって異なります。

ちなみに東京23区では1級の障害者加算は26,810円です。
2級は17,870円です、

金額は変わる可能性があるため、参考程度にしてください。

障害者加算は、障害年金受給時だけではなく、障害者手帳でも加算となります。

障害者手帳2級で障害者加算を受けている場合、新たに障害基礎年金2級を受給しても加算額は変わりません。

生活保護受給者が障害年金を受給するメリット

生活保護受給者が障害年金を受給する分かりやすいメリットは、2級以上だと障害者加算がつくことですが、元々障害者手帳を持っている人であれば、障害者加算がつくので、あえて障害年金を取るメリットになりません。

生活保護を一時的だと考えているのか否かによって、障害年金を受給するメリットが変わってきます。

ずっと生活保護を受けようと考えている場合は、障害年金を受給するメリットはあまりなさそうです。
障害年金は2か月に1回の支給で、生活保護費は1か月に1回の支給のため、金銭管理は、生活保護費一括支給のほうがやりやすいでしょう。

一方、今後、生活保護廃止を考えている場合は、障害年金を受給するメリットは大きいです。
障害年金+障害者雇用などで、自立できる生活費を得やすくなります。

生活保護受給者が障害年金申請する場合の注意点

生活保護受給者が障害年金を申請したい場合で、申請を社会保険労務士に依頼する場合、注意が必要です。

社会保険労務士に申請を依頼する場合は、費用が発生します。
費用の相場は、年金の2か月分+消費税ですが、福祉事務所で、初回障害年金額から社労士費用を差し引くことが認められない場合は、生活が成り立たなくなり、非常に困ることになります。

事例として、生活保護費15万円で、障害年金がまとめて12万円支給され、社労士報酬が11万円とします。

このとき、社労士報酬を差し引いて収入認定される場合は、最低生活費15万-(障害年金12万-社労士報酬11万)=14万円【A-(B-C)】が生活保護費として支給されます。

障害年金受給額から社労士報酬額を差し引いて収入認定できるケース金額
最低生活費【A】150,000円
障害年金受給額【B】120,000円
社労士報酬額【C】110,000円
収入認定後の生活保護費【A-(B-C)】140,000円

もし、社労士報酬を差し引くことができずに、障害年金すべてを収入認定される場合は、生活保護費15万-障害年金12万=3万円【A-B】が生活保護費として支給されます。

もらった障害年金12万から社労士の報酬11万円を払うと1万円残ります。
つまり、この月は、生活保護費3万円【A-B】と社労士報酬を差し引いた障害年金1万円【B-C】の4万円で生活しなければならないことになります。

このケースでは、社会保険労務士に報酬を支払うと生活が成り立たなくなります。

障害年金受給額から社労士報酬額を差し引いて収入認定できないケース金額
最低生活費【A】150,000円
障害年金受給額【B】120,000円
社労士報酬額【C】110,000円
収入認定後の生活保護費【A-B】30,000円

そのため、社労士報酬を収入認定から差し引けるかどうかが重要です。
この取り扱いは、お住まいの市区町村によって異なるため、ご自身で確認してください。

江東区の生活保護受給者が障害年金を申請する場合

ぼたん社労士事務所がある江東区の場合は、社労士報酬を差し引いて収入認定することができません
つまり、実質的に、報酬が発生する社会保険労務士に障害年金の申請依頼をすることはできないということです。

生活保護受給中の方、もしくは、今後1年以内に生活保護を申請する意向がある方の障害年金申請サポートは、ぼたん社労士事務所ではお引き受けできないことをご了承ください。

では、障害年金を申請できないのかというとそうではありません。

江東区の福祉事務所に、障害年金の申請を手伝ってくれる専門家がいます。
担当のケースワーカーにご相談ください。費用は掛かりません。

これから生活保護申請を検討している人も要注意

現在、生活保護を受給していなくても、1年以内に生活保護を検討している場合は、生活保護受給中と同様に考える必要があります

障害年金は申請の準備を含めると受給まで1年近くかかる可能性があるため、今は生活保護を受給していなくても、障害年金受給時に生活保護を受給していれば、社会保険労務士に報酬を支払うことができなくなります。

社労士報酬を差し引いて収入認定されない自治体にお住まいの場合は、生活保護を受給してから、ケースワーカーに相談して、障害年金の申請をしたほうがよいでしょう。

まとめ

記事をまとめます。

  • 【障害年金と生活保護費の関係】障害年金は生活保護費と併用できるが、その分生活保護費が減額される。
  • 【社労士への依頼と費用】生活保護受給者が社労士に障害年金申請代行を依頼する場合は、お住まいの自治体の取り扱いを確認する必要がある(社労士報酬を収入認定から差し引くことができるかどうかの確認)。
  • 【江東区の場合】江東区では障害年金から社労士報酬を差し引いて収入認定されないため、担当ケースワーカーに相談して申請を進めること。
  • 【生活保護受給予定者の注意点】今後、生活保護を受給する可能性がある場合は、障害年金の申請を慎重に進める必要がある。
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