障害年金の障害認定日はいつ?原則と例外

「障害年金はいつからもらえるの?」
「障害認定日って何?」

江東区で障害年金の申請サポートを行っている「心と福祉とお金に強い社労士」西川です。

障害年金は、原則として、障害認定日の翌月から支給されます(認定日請求)。

障害認定日に障害状態に該当していない場合は、請求月の翌月から支給(事後重症請求)

では、障害認定日はどのように決められているのでしょうか?

障害認定日は、原則として「初診日から1年6か月後」です。

ただし、いくつか例外があります。

この記事では、障害認定日の基本と例外について、分かりやすく解説します。

目次

障害認定日の原則

初診日とは、「障害の原因となった傷病について、初めて医師の診療を受けた日」です。

障害年金では、この初診日を基準として、障害の程度を判定する日が決まります。

原則として、障害認定日
初診日から1年6か月を経過した日です。

障害年金は、障害の状態が長期にわたって続く場合に支給される制度であるため、一定期間経過後の状態で認定が行われます。

そして、障害の程度が基準に該当し、審査機関の認定を受けると、障害認定日の翌月から障害年金が支給されます。

例外①: 1年6か月前に以前に治った(症状が固定した)場合

実際には、障害認定日は次のように定められています。

「初診日から1年6か月を経過した日、またはその期間内に治った日(症状が固定した日)」

つまり、初診日から1年6か月が経っていなくても、それ以前に傷病が治った(固定した)場合は、その時点が障害認定日になります。

ここでいう「治った」とは、完全に回復したという意味ではありません。
これ以上、医学的に改善が見込めない状態(症状固定)を指します。

たとえば、事故で半身麻痺となり、初診日から6か月後に「これ以上の改善が見込めない」と医師が判断した場合、その時点が障害認定日となります。

障害認定基準より

「傷病が治った場合」とは、器質的欠損若しくは変形又は機能障害を残している場合は、医学的に傷病が治ったとき、又は、その症状が安定し、長期にわたってその疾病の固定性が認められ、医療効果が期待し得ない状態に至った場合をいう。

例外②:20歳前に初診日がある場合

初診日が20歳前にある場合、障害認定日は少し異なります。

原則として、20歳に達した日(誕生日の前日)が障害認定日となります。

たとえば、10歳で初診日がある場合、通常であれば1年6か月後ですが、この場合は20歳に達した日が障害認定日となります。

一方で、初診日から1年6か月後が20歳を超える場合は、その時点が障害認定日になります。

たとえば、19歳で初診日がある場合は、1年6か月後(20歳6か月頃)が障害認定日です。

なお、20歳前障害の場合は、保険料の納付要件は問われません。

障害認定日のまとめ

■原則
初診日から1年6か月を経過した日

■例外
それ以前に症状が固定した場合は、その日が障害認定日
初診日が20歳前で、1年6か月経過時点が20歳前の場合は、20歳に達した日(誕生日前日)

初診日から1年6か月経過前に障害認定日として取り扱う事例

傷病が治った(固定した)日は、医師の判断によりますが、傷病によって障害認定日があらかじめ示されているものがあります。

日本年金機構「かけはし」第49号より

診断書傷病が治った状態障害認定日障害等級の目安
聴覚等喉頭全摘出喉頭全摘出日2級
肢体人工骨頭、人工関節を挿入置換挿入置換日上肢3大関節又は下肢3大関節に人工関節を挿入置換した場合、原則3級
切断又は離断による肢体の障害切断又は離断日(障害手当金は創面治癒日)1肢の切断で2級、2肢の切断で1級、 一下肢のショパール関節以上で欠くと2級、 リスフラン関節以上で欠くと3級
脳血管障害による機能障害初診日から起算して6月を経過した日以後(※1) 
呼吸在宅酸素療法開始日(常時使用の場合)3級(常時(24時間)使用の場合)
循環器 (心臓) 人工弁、心臓ペースメーカー、植え込み型除細動器(ICD)装着日3級  
心臓移植、人工心臓、補助人工心臓移植日又は装着日1級(術後の経過で等級の見直しがある)
CRT(心臓再同期医療機器)、CRT-D(除細動器機能付き心臓再同期医療機器)装着日重症心不全の場合は2級 (術後の経過で等級の見直しがある)
胸部大動脈解離や胸部大動脈瘤により人工血管(ステントグラフトも含む)を挿入置換挿入置換日3級(一般状態区分が「イ」か「ウ」の場合)
腎臓人工透析療法透析開始日から起算して3月を経過した日(※2)2級
人工肛門造設、尿路変更術造設日又は手術日から起算して 6月を経過した日(※2)左記のいずれか1つで3級
新膀胱造設造設日3級
遷延性植物状態状態に至った日から起算して3月 を経過した日以後(※3)1級

※1
脳血管障害により機能障害を残しているときは、初診日から起算して6月経過した日以降に、医学的観点から、それ以上の機能回復がほとんど望めないと認められるときに認定されるため、請求すれば必ず認められるものではありません。

※2
初診日から1年6月を経過する前でも、人工透析療法の場合は透析開始から3月経過した日、人工肛門造
設又は尿路変更術の場合は、造設日又は手術日から6月経過した日を認定日として請求することができます。

※3
「遷延性植物状態」の診断基準は、次の①~⑥に該当し、かつ、それが3月以上継続しほぼ固定している状態のことをいいます。遷延性植物状態(障害認定日)の起算日は、診断基準の6項目に該当した日になります。

<植物状態の診断基準の6項目>
①自力で移動できない
②自力で食物を摂取できない
③糞尿失禁をみる
④目で物を追うが認識できない
⑤簡単な命令には応ずることもあるが、それ以上の意思の疎通ができない
⑥声は出るが意味のある発語ではない

上記の障害認定日が初診日から1年6か月経過した日以降の場合

初診日から1年6か月経過した日以降に障害状態に該当した場合、障害認定日(1年6か月時点)では基準に該当していないことになります。

そのため、この場合は事後重症請求となり、請求日の翌月からの支給となります。

また、初診日から1年6か月経過後に人工透析を開始した場合や、人工肛門造設・尿路変更術を行った場合は、すでに障害認定日を経過しています。

この場合は、透析開始から3か月後や手術後6か月後を待つ必要はなく、請求時点で障害状態に該当していれば請求することができます。

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